2018 平成30年 4月

自転車等の撤去・保管業務開始

自転車利用の増加に伴い、全国の都市で昭和50年代から社会問題化した放置自転車。街の景観を損なうばかりでなく、通行の妨げになり、場合によっては歩行者などに危険を及ぼしかねない。この問題は、実は名古屋市内において特に顕著に見られ、国の調査「駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果」で、中心市街地の駅周辺に放置された自転車の台数が全国の自治体の中でトップクラスという不名誉な状況が長年続いていた。背景には、他の大都市と比べて自転車駐車場の整備が遅れたこともあるが、放置自転車を撤去するスキームの煩雑さも問題を長期化させる一因となっていた。
こうした名古屋市が抱える放置自転車問題の解決に寄与すべく、平成30年4月より、市からの委託を受けて開始したのが自転車等の撤去・保管業務である。
放置自転車を撤去するためには、市内16カ所に点在する各土木事務所の市職員が現場確認を実施した上で、該当車両を保管場所へ運搬する必要がある。さらに、撤去自転車の一定期間の保管、所有者への通知・返還、所有者の引取がない場合の処分(リサイクル・廃棄)、放置自転車の防止啓発なども含めて包括的に行わなければならず、多くの手間や時間、コストを要していた。 しかし、一連の業務を丁寧に検証していくと、業務の中で様々な課題が判明。蔦井は徹底的な業務改善を図った。
放置自転車問題の解決には、撤去・保管と自転車駐車場の整備・利用促進を両軸で進めていくことが重要である。蔦井はそのどちらの業務にも精通した事業者として、当社だからこそできる課題解決策を他の都市にも提供していく考えだ。